うまの横顔

都会で刺激的な生活を送る僕と、田舎で何の変哲もない生活を送る猫。

「大人」になるということ。#成人式を迎えるにあたり

「大人」。しっかりしていて、怖いものがなく、なんでもできて、完璧な人間。小学生くらいまでは、これが「大人」の定義だった。「子供」という生き物から「大人」という生き物に、突然生まれ変われるものだと思っていた。蝉の幼虫が脱皮して羽の付いた成虫になるかのように。でもわかった。「大人」という生き物は、「子供」という生き物の延長線上にあるもので、脱皮するように生まれ変わったりしないということを。かっこ悪くて、バカで、失敗ばかりする今の「自分」は、10年後も20年後も変わらぬ「自分」であり続ける。たくさんの喜怒哀楽を経験して、少しくらい変わるかもしれないけれど、やっぱり「自分」は「自分」でしかない。かっこ悪くて、バカで、失敗ばかりする「自分」を、「理想の自分」に近づけることしかできない。最初からそうだった。「理想の自分」は、あくまでも「今の自分」の延長線上にあるものなので、変化はたいして起きないだろう。きっと。あまり期待しすぎない方がいいのかもしれない。20年間「自分」を生きてきたのだから、もう「自分」のことくらいわかる。

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