うまの横顔

都会で刺激的な生活を送る僕と、田舎で何の変哲もない生活を送る猫。

読書の魅力をあなたにも。

 「読書」がいかに重要か、「読書」が習慣になった今だからこそ分かるけれど、「読書」にまったく興味のなかった当時の僕は、そんなこと全く分からなかったし、第一「読書」について考えたこともなかった。中学生だった当時は、読書をする人を見ては「友達が少なくて、物静かな子で、暗い子がすること」だと考えていたし、そこまで酷くなくても、高校生ときは、読書をしている子を見て、「インドアな子で、インテリぶってる子で、アウトドアな僕とは合わない子」だと考えていた。今となっては当時の自分がいかに愚かであったか分かるが、とにもかくにも、大学生になるまでは「読書」に関してそれくらいのイメージであった。


 そんな僕が読書をするようになったのだから、何か、大きな動機があったのだろうと推測することだろう。しかし、残念ながら、読書がすきになった動機というか、心当たりがない。ただ、暇だったから、目の前にあった「本」を手に取ってみた程度なのだ。強いて動機を述べるなら、「そこに本があったから」という返しが妥当だろう。登山家に「なぜ山に登るのか」と問くと「そこに山があったから」と返ってくるような、なんか、格好良さげな動機だが、少し、いやかなり、ニュアンスは違う・・。そういう感じである・・。


 「読書」は魅力的である。この魅力が何なのか、説明して納得するよりも、自分の目の前にある「本」をまずは手に取ってもらいたい。そして折れそうになっても、なんでも、最後まで読んでもらいたい。最後まで読めた時、きっと、ちょっとした感動が待ち受けていることだろう。その感動は、本が面白かったからとかそんなんじゃなくて、もっとこう、やる気が漲るような力が加わった、素晴らしい感動であるはずだ。その感動を味わえた時が、恐らくは、「本の世界」に入れたときなのだろう。

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