美容院、チャラ男、恥ずかしい、(笑う)
恥ずかしい思いをした。やってしまった、と思った。
きょうの午前中に訪れた美容院での出来事である。
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大体いつも美容院に行くのは木曜日だ。
お客さんが少ないからである。
ほかの曜日よりも空いているのだ。(月・火あたりも空いているだろうが)
いつものように美容院までちゃりを飛ばす。
飛ばせば片道10分ちょっとだ。
この時期の割には暖かったため、気持ちよく顔面に風を受けながら走る。
見慣れた美容院が見えた。
その美容院は、小田急線の某駅の目の前にある。
結構おしゃれな建物だと思う(※田舎者から見た感想)。
美容院前にちゃりを停めると入り口のドアをひく。
いらっしゃいませーの声とともに、ニコニコの兄さんが近づいてきた。
金髪ショート、ピアスをつけて、ザ・チャラ男。
どうして美容院(とくに東京の)の店員はこんな風にみんなチャラいのだろう
(けっこう偏見)と毎回思う。
強い香水の匂い(?)に顔をしかめながら僕は聞く。
「予約はしてないんですけど...」
チャラ男は、そうなんですか、と小さい声で呟くと壁時計をちらり。
「えーと、いまから30分くらいお待ちいただくことになるのですけれ...」
「あ大丈夫です大丈夫です」僕は申し訳なさそうに早口に割ってはいる。
「じゃあ外出されますか?時間まで」
・・・30分で何をしろと・・。
「あ、えーと、いえ、中で待っています」
・・・寒いだけだろ、外・・・。
鏡越しに置かれた椅子にそっと腰を下ろす。
とすぐに美容院のにおいが鼻についた。うえ。
香水というか、ワックスというか、慣れないにおい。
結構すきなんだよね。友達はそう言っていたが、僕は嫌いだ。
さて、と僕は着ていたジャンパーから文庫本を取り出す。
こういう時のために常時、バックまたはポケットの中に本を忍ばせておくのだ。
時間の有効利用方法とかいうのを、いつかテレビで観たことがあった。
スマホでゲームやっているより、読書が良い、という内容だった。
以来、僕は暇な時間をツムツムではなく、読書に費やす。
30分という時間はあっという間だ。
特に読書をしていると、時間が過ぎるのが驚くほどに早い。
「うまさま(偽名)、それでは準備ができましたので」
と言うチャラ男の高い声にはっと我に返る。
・・・やばい、けっこう入り込んでた。
顔がにやけていたことに気づいて、急に恥ずかしくなる。
見てた・・・だろうか。チャラ男・・。
にやけていたこと、そして読んでいた本が「恋愛小説」だってことに。(爆)